環境×芸術 ―アートの背景にある環境問題―

    1960年代以降、近代の整理された都市部では、経済発展が最優先され、自然が持つ美しさが失われた。そのため、近年は環境問題の舞台となった場所をアートに落とし込むという動きがある。特に日本の2つの事例を見ていく。

一つ目は「札幌モエレ公園」である。197990年までに使用されていたごみ処理場の再生と環境に配慮した公園づくりを目指した札幌市は、彫刻家イサム・ノグチらと共同で完成させ、現在では環境に配慮した公園管理が行われている。まさに、「大地の彫刻、緑の彫刻」として甦らせて、誕生した壮大な環境アートである。

二つ目は、「瀬戸内国際芸術祭」である。197590年までの約15年間、悪質業者によって不法に産業廃棄物量が放置され、「ゴミの島」と呼ばれる風評被害も起こった。住民の反対運動を経て、現在では自然豊かな島に戻ったが、日本の大量生産・大量消費・大量廃棄を考え直すきっかけになったことを受け、循環型社会をテーマに自然に配慮した現代アート祭典になっている。

 

これらのような持続可能な開発と芸術が織りなす新しい美術館は、今後どのような視点を私たちにもたらしてくれるのだろうか。

 A.H

 

参考文献

富山恵梨香(2019)「環境とアートと地方創生。瀬戸内の島々で学んだ、私たちが日常で見えていなかったものーE4Gレポート」(最終閲覧日2022/1/12)

廣田道夫(2017)「Ⅱ 地球環境問題と環境芸術」総合文化研究所年報 第20pp.17−31(最終閲覧日2022/1/12)

吉本光宏(2010)「アートから地球環境を考える ―――都市再生・地域再生の視点から」ニッセイ基礎研究所(最終閲覧日2022/1/12)

https://ideasforgood.jp/2019/11/22/shikoku-teshima-ogijima-e4g/

http://www.luce.aoyama.ac.jp/outline/effort/cooperation/pdf/vol20_02hirota02.pdf

https://www.nli-research.co.jp/files/topics/38803_ext_18_0.pdf?site=nli

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